NISA口座を管理する多くの金融機関が、利用者からのマイナンバーの届け出の収集に苦戦しているようです。

2017年中に手続きを終えなければ運用しているNISA口座が失効するため、金融各社は2017年9月末を目処に利用者へ届け出をするようダイレクトメール等を使って周知していましたが、あるインターネット証券会社では9月中旬時点で未だ2割程度しか届け出がないとのこと。
というのも、「マイナンバーを届けると税務当局に資産状況を把握される」と誤解したユーザーが届け出を拒んでいるというのです。

実際には、証券会社が利用者に代わって源泉徴収をする「特定口座」を利用していれば、マイナンバーの届け出をする・しないにかかわらず課税所得は把握されています。

むしろマイナンバーの届け出は、口座を運用する際利用者行わなければならない事務手続きを削減できるため、NISAはマイナンバーによる利便性をユーザーに理解してもらうためのわかり易い例であったはずなのですが、利用者へ正しい情報が周知されていなかったため、今回のような事態が起こったのではないか、と野村総合研究所未来創発センター制度戦略研究室長の梅屋氏は語っています。

もともとNISAは勘定設定期間ごとに、住民票を税務署に送って非課税適用確認書をもらい、非課税口座開設届出書とともに口座を開設する金融機関に届け出る必要がある。手続きは金融機関が代行するものの、売買を始められるまでに時間や手間がかかる。

マイナンバーを届け出れば、勘定設定期間を過ぎてもNISA口座が自動更新される。梅屋氏は「マイナンバーの利点は手間を省けること。NISAではマイナンバーのおかげで面倒な手続きを減らせるという分かりやすい例の第一号だった」と話す。

ニュース解説 – 進まないマイナンバーの収集、課題は不信感の払拭:ITpro