2017年5月30日に閣議決定・公表された「世界最先端IT国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」の「電子行政分野」における重点施策ついて、マイナンバーエバンジェリストの中尾健一氏が解説しています。前回の第10条に関する解説に続き、今回は第13条について詳しく紐解かれています。

第13条では、マイナンバーカード自体の普及と、普及に従い増えていくであろうカードに格納されるデータ安全管理について、特に5つの分野にわたり5つの重点的施策が検討されています。
この中で、例えば「コンビニ交付サービスの導入推進」は確かに便利なサービスですが、一方で「行政手続等における住民票の写しや戸籍謄本等の提出不要化」の施策が進められていくとなると、住民票などの書類自体が必要な場面が減るため、施策同士の矛盾を感じざるを得ません。
また金融分野では、三菱東京UFJ銀行がマイナンバーカードを活用したオンライン完結型住宅ローン新規契約の実現にあたり、利用者にカードリーダーを配布するとのことですが、マイナンバーカードの普及を後押しするのであれば、いち民間企業に任せるのではなく政府自体がこういった取り組みに予算を費やすべきなのではないかと考えられます。

上記のような現状を踏まえて、中尾氏は「集中と選択」を再度徹底し、大きな効果の見込める施策に絞って取り組んでいくべきと言及しています。

「基本計画」の「基本法」第13条関連の分野横断的な施策のうち重点的に講ずべき施策として、以下の5点が挙げられています。
・「マイナンバーカード利活用推進ロードマップ」に基づき、身分証等をはじめ、行政や民間サービスにおける利用の推進
・利用者証明機能のスマートフォンへのダウンロード実現
・公的個人認証基盤と民間の認証基盤とを連携させる官民のID連携
・行政手続等における住民票の写しや戸籍謄本等の提出不要化
・法人インフォメーション等を活用した政府全体のバックオフィス連携

中小企業にとってのマイナンバー制度とは? (67) 2017年 「世界最先端IT国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」をみる(3) | マイナビニュース