2017年5月30日に閣議決定・公表された「世界最先端IT国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」の「電子行政分野」における重点施策ついて、マイナンバーエバンジェリストの中尾健一氏が解説しています。

電子行政分野における重点施策は大きく分けて7つの項目があり、まず最重点課題である「社会保険・労働保険関係事務のIT化・ワンストップ化」では、社会保険・労働保険関係の電子申請を担うe-Gov(イーガブ)の利用率を高め、電子行政の礎となる情報のデータベース化を促進させることが狙いと思われます。

「住民税の特別徴収額通知の電子化等」では、制度的には既に電子データ送付できるものの、対応可能な自治体が限られています。また、特別徴収税額通知書へのマイナンバーの記載について、現状自治体毎に対応が異なるため、対応の一本化に向けて政府の措置が必要といえます。

「子育て・介護・相続などのライフイベントに係るワンストップサービス」では、主要施策となるマイナポータルが2017年秋より本格運用開始予定ですが、当サイトでも何度も取り上げているとおり、対応環境がターゲットユーザーにとって非常にハードルの高い仕様のためユーザーから不満があがっており、どこまでユーザビリティの改善が行われるのか注目されています。

また中尾氏は、施策全体を通して「重点施策として掲げられた項目の統一感のなさ」について言及しています。電子行政は行政手続やデータを電子化することがゴールではなく、それを用いて政府間の手続きを簡略化させることなどが目的のはずです。したがって、各省庁が持ちよった課題について施策を講じるのではなく、全体を俯瞰した上でさらに根本的な問題を洗い出し、これを先に解決していく必要があるのではないでしょうか。

基本法第10条関連の「電子行政分野」の重点施策には、以下の7項目が挙げられています。

・社会保険・労働保険関係事務のIT化・ワンストップ化
・住民税の特別徴収額通知の電子化等
・自動車保有関係手続のワンストップサービスの充実
・株主総会招集通知添付書類の電子提供の原則化
・不動産取引における重要事項説明のオンライン化
・子育て・介護・相続などのライフイベントに係るワンストップサービス
・産業保安手続のスマート化

中小企業にとってのマイナンバー制度とは? (66) 2017年 「世界最先端IT国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」をみる(2) | マイナビニュース